レポート作成のためにテキストを読んでるけど、頭に入らないし時間かかるよ~(涙)
OK。テキストを効果的に読むコツを教えるね
最初に1章を読んで科目の概要を把握しよう
司書資格を取得するためには、10~11科目ものレポートを出す必要があります。
しかし、勉強をはじめたばかりのときは、科目名を見てもどんな科目なのか見当がつかず『それ食えんのか?』という状態の方が多いのではないでしょうか。
そんな状態ですぐに設題に関係するページを読み始めても、なかなか内容が頭に入ってきません。
まずはその科目のことを知るために、テキストの1章を読みましょう。1章には科目の概要や、学ぶ目的・意義が書かれています。
試しに、『情報資源組織論』(2021年度版)のテキストを開いてみてください。
1章のタイトルは「情報資源組織:その目的・意義と概要」とありますね。
「目的」「意義」「概要」と、タイトルにすべての用語が盛り込まれています。
ここを読めば情報資源組織論がどんなことを学ぶ科目であるかということがおおまかにイメージできると思います。
1章に分からない言葉があるんだけど…
そこは飛ばして大丈夫。まずは科目についてざっくり分かればOKだよ!
勉強スタート時は、気がはやってすぐに設題に関係するページを開きたくなるところですが、焦る気持ちを抑えてまず1章を読むことからスタートしましょう。
(なお、2021年度版でいうと「児童サービスの意義」が2章にある『児童サービス論』や、概要・意義等がない『図書館情報技術論』など変則的なテキストもあるので、そこは臨機応変に!)
設題に関係するページを読もう
科目の概要をおおまかにつかんだら、さっそく設題に関係するページを読んでいきましょう。
設題に関係する部分は章より下層の単位である「節」や「項」の単位となっていることが多いです。
目次をみて該当する節や項を見つけましょう。
1章から一気にページを飛ばすことになるけど、順序よく読んでいかないでいいの?
問題なし!順番に読んでいくと時間がかかりすぎるよ。
じっくり読むのはレポートじゃなくて試験対策のときに!
テキストにガンガン書き込む
僕の場合は、まず設題に関係する節や項を赤の大きなカギカッコ「」でくくって、どこからどこまでがレポートに関係する場所というのを視覚化していました。
また、読みながら重要だと思った部分は蛍光ペンで線を引いていきました。
さらに、テキストだけでは意味が不明確な言葉はコトバンクで調べて、テキスト上に補記していました。
重要な部分をノートにまとめるという方法もあると思いますが、結構時間がかかります。時間効率の面から、テキストにガンガン書き込んでいく方法が僕には合っていました。※
ぜひみなさんも参考にしてみてください!
(※ノートまとめを否定しているわけではありません。僕が単に面倒くさがり屋なのとノートまとめが苦手なだけです(´・ω・`) 理解の深度はノートに丁寧にまとめた方が増すと思います!)
「さくいん」を使って設題関係用語を漏れなくチェック
直接設題に関する節や項でない所にも、設題関係用語が使われているページがあったりします。
そちらもテキスト巻末の「さくいん」を使ってチェックしておきましょう。
例えば情報資源組織論設題1のキーワード「総合目録」は、さくいん(p192)を見ると8,24,75ページに記載があることが分かります。
それぞれのページでどのような文脈で使われているか確認し、必要に応じその周辺の文章(節や項)も読んでおくといいでしょう。
(「図書館サービス概論」(2021年度版)のようにさくいんがないテキストもあります。)
参考文献も同じように読む
参考文献も、テキスト同様に目次・さくいんをうまく使って設題に関係する部分を読んでいきましょう。
参考文献を読むときは、テキストとは異なる角度で書かれた部分に注目するとよいでしょう。
「テキストとは異なる角度」というのは相反する内容という意味ではなく、別の視点で書かれた内容ということです。
例えば児童サービス論におけるヤングアダルトの設題に関して、仮にテキストが「ふだんから図書館を利用するヤングアダルトにどう対応するか」という視点で書かれていたとします。
そうしたら参考文献を読む際は、テキストと違って「そもそも図書館に来ないヤングアダルトにどう目を向けさせるか」という視点で書かれた記述がないかチェックするということです。
このようにレポート作成時にテキストにない視点を反映させることで、考察に深みが増してきます。
別の記事でも書きましたが、初学者に一番オススメな参考図書は学文社の『ベーシック司書口座・図書館の基礎と展望』シリーズです!
僕は大半の科目でこのシリーズを使いました。
テキストを読みながら問題と課題を洗い出そう
現状図書館で当たり前となっているサービスや活動としてテキストにさらっと書かれているような事項でも、多かれ少なかれ何かしらの問題があります。
テキストを読みながら、記載事項に関する問題とそれを解決するための課題を洗い出してみましょう。
例えばこんな感じです👇
科目 | 事項 | 問題 | 課題 |
情報資源組織論 | MARCの利用 | 司書の目録技術の低下 | 目録作業の研修の受講 |
図書館サービス概論 | OPAC | 児童や外国人が使用しづらい | ひらがな化や多言語化する |
図書館情報技術論 | ICタグの導入 | 莫大な費用がかかる | 組織として重点的な予算配分 |
情報サービス論 | 利用教育 | 現状、集合での開催が困難 | オンライン化する |
このように問題と課題を挙げることができれば、私見としてレポートに入れ込むことができます。
実際僕の合格レポートを読んでもらうと、上の例に挙げた問題・課題もいくつか使われていることがわかると思います。
テキストを読む際は、書かれていることを額面どおりに受け取るだけでなく、ぜひ問題・課題を考えてみてくださいね!
司書の視点だけでなく利用者側の視点も持とう
レポートは、司書資格取得のために作成する必要があり、作成者には基本的に司書(図書館職員)としての視点が求められていることは言うまでもありません。
しかしながら、現在司書資格を勉強しながら図書館で働いている方はわずかで、ほとんどの方は図書館の利用者側だと思います。僕もそうです。
なので、無理して司書(図書館)側の視点だけでテキストを理解し、レポートを作成しようとする必要はありません。
それよりも、「へぇ、図書館ってこんなこともやっているのか!」という利用者側の素直な視点も持ちながらテキストを読み、その視点から感じたこともレポートに反映させることをおすすめします。
(図書館概論・図書館サービス論は設題的にも利用者目線で書くことになっていますよね😊)
双方の視点を合わせ持つことで、例えば「〇〇は図書館側に■■という大きなメリットがあるとともに、利用者側にも△△というメリットがある」などといったことをいろいろ発見できるでしょう。
また、上で書いた「問題・課題の洗い出し」の際にも双方の視点を持つことが有効です!
僕のレポートでも、結論で司書側の視点または利用者側の視点、どっちとも取れる(どっちも使った)締め方をしてるものが多いです。
例えば、図書・図書館史のレポートがまさにそうです。
図書館員として先人に思いを馳せる重要性などに触れつつ、最後には利用者側として日本の図書館サービスが世界でも広まったら嬉しいなということを書いて締めています。
みなさんもぜひ利用者側の視点をうまく活用して中身の濃いレポートを作成してくださいね!
レポート作成のためのテキストの効果的な読み方 まとめ
- 最初に1章を読んで科目の概要を把握しよう
- 設題に関係するページを読もう
- テキストを読みながら問題と課題を洗い出そう
- 司書の視点だけでなく利用者側の視点も持とう
テキストの読み方を工夫することでレポートも簡単に作れるようになるよ!試してみてね
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