児童サービス論の科目終末試験は、テキストを読み込んでまとめるだけでは解答が難しく、事前に対策をしっかり行っておく必要があります。
僕が児童サービス論の試験対策として作成した各設問の解答例を参考掲載します。
☆あくまでも参考掲載です。丸写しや類似した内容の答案は不正とみなされるので、絶対にやめましょう!
設問例
一般的に分けられている絵本の分け方の種類とその内容を説明し、種類ごとに具体例を紹介せよ。
解答例
絵本には様々な種類があり、その分け方は形態的な種類と内容的な種類に区分される。
形態的な種類とは絵本を形や素材、大きさ、しかけの有無等で分類するものであり、内容的な種類とは絵本を内容によって分類するものである。
ここでは内容的な種類について詳細を述べ、種類ごとに具体例を紹介する。
内容的な種類は、主に以下の4つに分類される。
1 創作絵本
作家が考えて創作した絵本のことである。
子どもの日常生活やその延長線上にありそうな風景が描写されているだけでなく、子どもの願望をかなえさせてくれるファンタジー要素も兼ね備えているものが多い。
個性的で魅力あふれた主人公に子どもが憧れを抱き、高い人気を背景にシリーズ化されているものも少なくない。
創作絵本の例としては、「ぐりとぐら」(なかがわりえこ文、おおむらゆりこ絵、福音館書店)シリーズが挙げられる。
料理をすることと食べることが好きな双子の野ねずみぐりとぐらが活躍する不朽の名作である。
2 昔話・民話
創作絵本のように作家が考えて作るものではなく、古来の伝承童話を取材しまとめたものである。昔あった話を聞き取り、まとめることを再話という。
単純素朴であり、ことばのリズム性や語り口にすぐれ、児童文学として重要な位置を占めている。
昔話や民話の絵本には、これまで読み継がれてきた素晴らしい本が世界中にたくさんあることから、日本と海外に分けて昔話・民話の絵本を別々に排架しておくと選びやすい。
昔話・民話の例として、「おいもころころ」(いもとようこ文・絵、金の星社、2018)を紹介する。
この本は、昔話を題材として書かれた大変愉快なお話である。和尚さんに真似をするように指示され、素直にありとあらゆることを真似してしまう小僧さんたちの姿に、思わず笑ってしまう。
文は「ころころころ」などリズミカルな言葉の繰り返しが心地よく、絵も登場人物の表情が活き活きと描かれ親しみやすい作品である。
3 詩・ことばあそび絵本
詩やことばあそび絵本は、児童がことばのおもしろさや美しい文に触れ、ことばそのものへの関心を育む上で意義がある。
見る絵本であるとともに、声に出して読む絵本である。
日本では詩やことばあそびに触れる機会が少ないと言われているため、図書館においてこの分野の絵本を積極的に収集し、提供していくことが求められる。
詩・ことばあそび絵本の例として、「ことばあそびうた」(作・谷川俊太郎。絵・瀬川康男、福音館書店。1973)を紹介する。
この本は、出版から50年近く読み継がれている日本を代表することばあそび絵本である。
ひらがなで綴られた全15篇の詩はどれも韻を踏んでいてリズム感があり、音読するととても心地よくなる。
何度も繰り返し声に出して読みたくなる傑作である。
4 知識の絵本
1から3までに入らないすべての絵本のことである。
写真と文章で綴られた写真絵本や、自然科学の領域に含まれる科学絵本がその代表的なものである。
児童がいろいろなものを体験したり知ったりする上で貴重な資料である。読み聞かせをするには難しい面があるため、工夫が必要である。
知識の絵本の例として、「カメの甲羅はあばら骨 ジュニア版 人体で表す動物図鑑」(川崎悟司著、SBクリエイティブ、2021)を紹介する。
この本は、動物の骨格を人間の体に当てはめたらどうなるか、動物ごとにシュールなイラストで表現した図鑑である。
独自なタッチの絵が面白いだけでなく、動物の特徴や体のしくみが丁寧に解説されており、楽しみながら学習することができる絵本である。

ポイント
科目終末試験問題集では、種類のほか“絵本の見方についても述べよ”という設題でしたが、僕の作成した解答案には「絵本の見方」が漏れていたので、問題をいじりました😅
絵本の見方の代わりに具体例の記述が残されていました。記憶がないですが、ちゃんと問題集を読まないで作ったんでしょうね…。
解答例の中で書いたように、絵本の種類は形態的な種類と内容的な種類に分けられます。
僕は内容的な種類のみ具体例を準備しましたが、形態的な種類についても用意しておくと安心ですね。
あと、具体例は「読み聞かせに向く絵本」が出題された場合の解答案を一部再利用しています。(昔話「おいもころころ」です。)
試験対策は時間がかかるので、他の設題の解答案や作成したレポートなどをうまく再利用して効率よく解答案を作っていきましょう。


「ウサギ人間」も載ってるね!
…しゃべれる僕って実はウサギ人間!?
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